2015年7月21日(火) |
祇園守り |
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梅雨が明けたようです。
庭の白いムクゲ「祇園守り」が咲きました。純白の花の中心に護符を付けているように見えます。開花は一日だけ、夕刻になると静かに窄み、次の朝、落花します。夏の暑さに緩む気持ちを引き締めてくれます。今日一日を穏やかに。
道のべの木槿は 馬にくはれけり 芭蕉
大井川越る日は終日雨降ければ「野ざらし紀行」
為すすべのあらん限り咲く
白木槿 |
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2015年7月18日(土) |
岡崎市・天恩寺 |
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梅雨の晴れ間・猛暑を圧して、拝観に出かけました。
愛知県岡崎市郊外に建つ「天恩寺」です。目的は、室町時代初期の建築様式を持つ仏殿(国指定重要文化財)と山門です。檜皮葺と杮葺の屋根には風格があります。素木の垂木が反りの深い禅堂の屋根を支えています。
禅堂にひねもすそそぐ
蝉の声
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2015年7月7日(火) |
梶の葉と「川の日」 |
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五節句の七夕は旧暦7月7日(今年は8月20日)です。伝統的七夕の頃は、夜風が秋の気配を運び、天空の星の輝きも冴えますが、今日の七夕は、南の洋上に台風が三つも揃って日本列島は雨・雨・雨です。この時期は、梅雨も終わりに近づき星空の確率は極めて低いのです。それでも、短冊に願いを書いて、青竹に飾り星祭りを祝います。短冊に書いて吊るすほど沢山の願いもないので、庭の梶の木の葉を五色の糸に結び、墨で一句。
梶の葉に願い一つ書く
星まつり
願い乗せ
川面に流す 梶一葉
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2015年7月4日(土) |
白雲自去来 |
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浜松市天竜区龍山町大嶺の居村園からのダイナミックな風景です。梅雨末期の雨は、激しく降ったり、小雨になったり、はたまた晴れ間が覗いたりと変幻自在。山並みに懸る白い雲を眺めているだけで、こころ洗われる処です。
流れ去り
また流れ来る山の雲 |
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2015年6月30日(火) |
茅輪 |
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うかうかとして居たつもりはないのに、夏越の大祓いを迎え、いつの間にか過ぎていった時間を惜しんでいます。今年も、白山神社から小さな茅輪を頂きました。
備後の国の風土記に残された、素盞鳴尊と、蘇民将来の神話が由来です。
今日ありて
小さき茅輪 門に提げ
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2015年6月9日(火) |
夏座敷 |
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夏座敷 風通り抜く 平和かな
8日、「東海地方が梅雨入りしたとみられる」と聞き、夏を迎える設えをしました。障子と襖を簾戸と簾に換え、座敷の真中でゴロッと一休み。ラジオの前に、大人たちが集まっていた70年前の重い夏座敷の空気が甦ります。
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2015年6月8日(月) |
塩の道・秋葉道の野仏たち |
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天竜区龍山町下平山地区には、塩の道と秋葉道が集落を繋いで登っています。集落の入口や分かれ道などの要所に、野仏や馬頭観音が祀られてています。今は、草に埋もれたり、崩れ落ちたり、砕けて、土に埋まってしまいそうです。何とかして、お守りしていきたいと思います。
野仏は 文政・嘉永
秋葉道 |
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