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2015年5月30日(土)
熊野古道・風伝峠にて
御浜町と熊野市の境が風伝峠。風伝とは風顛(ふうてん)の当て字で、本来は風のよく通る場所を意味し、麓の尾呂志は峠から吹く風伝颪(おろし)が 転じたものといわれています。
苔生した石畳が峠へと続き、路傍の石仏が行き交う旅人を見守っています。

     
名にし負う 風通り行く 峠かな
    
2015年5月24日(日)
無人駅(飯田線・上市場)
JR浜松駅発7時6分の東海道線豊橋駅経由で飯田線に乗車して浦川まで行きました。浦川駅に到着したのは10時10分、浜松市内を3時間かけて移動したわけです。ローカル線の旅は本当に久しぶりでした。のんびり車窓の風景を堪能し、穏やかな時間でした。


   
無人駅 夏草ばかり 風に揺れ
2015年5月2日(土)
北条峠
佐久間町の野田地区を歩きました。中央構造線の谷を見渡す山里の風景は「絶景」の一語です。
青葉若葉が輝き、山から湧きだす水を引いた小さな田では田植えが始まっています。少し前まで、子らの声であふれた野田分校の青い屋根が印象的でした。今田のケルンコルを見通す北条峠の鯉幟は青空高く泳いでいます。

       
大空を
   独り占めして鯉幟


     
2015年4月30日(木)
善知鳥峠(うとうとうげ)
天竜川の起点は「諏訪湖」の釜口水門だが、源流は何処だろうか。その源の一つ、JR中央本線の「塩尻駅」と「小野駅」の間の『善知鳥トンネル』の真上にある中央分水嶺「善知鳥峠」を訪ねました。峠の南側に降った雨は天竜川を下って太平洋に、北側の雨は信濃川から日本海へ流れるのです。とにかくその地を確認しようと思い立ったのです。
    
    春浅き
    水分かれ行く峠かな


    謡曲の悲話語り継ぐ 水分かれ
2015年4月20日(月)
沼島
国生み神話の島「沼島」を訪ねました
伊弉諾尊・伊弉冊尊の二神が天上の「天浮橋(あめのうきはし)」に立って、「天沼矛(あめのぬぼこ)」をもって青海原をかきまわしてその矛を引き上げたところ、矛の先から滴り落ちる潮が凝り固まって一つの島となったと「記紀」に記されています。
島の南側、太平洋の黒潮を受けて立つ、高さ約30mの上立神岩(かみたてがみいわ)は「天の御柱」とも言われています。
          
神さびて黒潮に立つ
                青き石
2015年4月7日(火)
熊平のエドヒガンザクラ
花冷えの雨をおして天竜区熊のエドヒガンザクラを愛でに出かけました。満開を迎えた姿は、艶やかさと気品をもって「優雅」でした。近くに立つ仲間の開花が遅れているのが気がかりです。

 
さまざまの こと思い出す 桜かな
                   
                     芭蕉

   この春も 過ぎゆくままに
               桜狩り
2015年4月3日(金)
佐奈川堤の菜の花と桜
背後に東三河を代表する本宮山を従え、桜と菜の花の河川敷が続きます。すぐ隣には広大な自衛隊の駐屯地がります。ここは、 豊川海軍工廠跡地。1945年(昭和20年)8月7日にB29爆撃機124機と、P51ムスタング戦闘機25機ほどによる250キロ爆弾と機銃掃射による
大規模爆撃を受けて、学徒動員の生徒、工廠従業員の2500名にものぼる犠牲者が出た「戦争遺構」でもあります。


     
鎮魂の舞い散る桜
           子らの声
2015年4月1日(水)
キクザキイチゲ
天竜区熊平に桜を訪ねました。少し色づき始めてはいましたが、開花には今しばらくの様子です。スプリング・エフェメラルのキクザキイチゲは花の盛りを迎えていました。花弁に見える薄紫の萼片の数がそれぞれで、細く長い雄蕊が揺れていました。

  
 春迎え 静かな瞳 花言葉


     




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