「日々是好日」2013年7月、8月 管理人のページ       2013年5月、6月のページへ

2013年8月31日(土)
大台ケ原
 倒木と立ち枯れが林立する異様な光景。 シカが樹皮をかじり、幹が剥きだし枯れていく。
長年の希望がかなって、大台ケ原に出かけました大台ヶ原は、紀伊半島の南東に位置し、眼下に望む尾鷲湾・熊野灘から、標高差およそ1,500mの急斜面です。海から吹き上げられる湿った空気が、大雨を降らせ、一年400日、雨が降るといわれる、世界有数の多雨地帯です。そのため、吉野熊野国立公園でも特別保護地区に指定されており、原生的森林の姿を観察できます。一方、 昭和34年の伊勢湾台風による大量の風倒木とその搬出を契機に、稜線部では林冠を覆う木々が減少し、林床が乾き、林床を覆っていたコケ類が衰退。変わって、ササ類が繁茂したため、ササを餌にするニホンジカが増加しています。現在、環境省などが原生的自然林再生推進計画を進めています。
2013年8月19日(月)
土偶と古代琴
磐田市教育委員会主催の「縄文時代の土偶と明ヶ島古墳の人型土製品」の講演と古代琴の演奏を聴講しました。講師の原田昌幸(文化庁主任文化財調査官)の丁寧で歯切れのいい解説に、縄文の世界に誘われ、土偶が辿った時代の変遷と日本人の暮らしに想を巡らせました。昨年、発掘調査され、国指定重要文化財に認定された「明ヶ島古墳群の土製品」の中にも見られる琴によせて、遼安流宗家・遼安氏による「島根県前田遺跡出土復元琴」による演奏は、まさに神との交信を弾ずる荘厳な響きでした。
2013年8月15日(木)
蒙霧升降

    気がつけば梶が伸び            其処彼処に空蝉が
立秋も末候です。もうもうとまとわりつくように立ちこめる濃い霧が蒙霧です。地表に近い空気が凝結して小さな水滴になり、大気中に浮遊する現象ですが、同じ現象でも春は、「霞」、秋は「霧」。昨今の世界を包む現象は「?」。
今日は「戦歿者を追悼し平和を祈念する日」です。「終戦」でも「敗戦」でもない「国民に降伏の通知」がされた日。呼び方ではなく、歴史的事実としての「この日」を考える責務があります。気がつけば、いつの間にか、変わっているものは、季節のうつろいだけであるように願うのみです。
2013年8月11日(日)
南アルプスジオパーク
道路に黄色の点が並んでいます。何でしょう?
ここは、日本最大級の断層「中央構造線」の新たな露頭が見つかった飯田市上村程野(ほどの)の林道です。
真新しい「南アルプスジオパーク」の解説標識が設置され、
道路上の黄色のマークが、中央構造線の通る位置を示しています。周囲の山や谷の形状が、ここに構造線の断層が存在することを教えてくれています。
この場所に立って、黄色のマークを見つめていると、地球の歴史に向き合っているような雰囲気に包まれます。
2013年7月26日(金)
富士山・積み重ねた歳月のモザイク、煤竹の芸術を鑑賞しました。

             夏                                秋
2013年7月25日(木)
程野断層
8月に実施する「中央構造線の谷を巡る」スタディツアーの事前調査をしました。今回は、2011年に新しく発見され「程野断層と命名された露頭の見学にも期待を寄せて出かけました。三遠南信自動車道の矢筈トンネル手前からシラビソ高原に向かう林道を少し入ったところに、真新しい案内標識が立てられていました。  構造線の活動を示す地形の湾曲も確認され発見者の飯田市美術博物館専門研究員、坂本正夫さんは「活断層の証し」と話しています。あいにくの曇天、薄暗い断層面が今にも動き出しそうな気配を感じました。
2013年7月15日(月)
連日の猛暑
連日の猛暑に負けないでお茶一服を楽しみました。
庭の青々と茂る「梶」の葉を切り取って、床に懸る「瀧」を仰げば「涼一味」。この季節を存分に楽しむ醍醐味でしょうか。

とはいうもの、冷房された茶室では実感は得られません。一寸だけエアコンのスイッチを切りましょう。
2013年7月7日(日)
天竜区龍山町

    白雲断処家山妙             瀧 直下三千丈

      神光照天地
2013年7月4日(木)
ムクゲ
庭のムクゲが咲き始めました。知人からいただいた枝を差木で育てました。純白の花びらの底に紅がさすこのムクゲは、茶人 千宗旦が好まれたとか。「宗旦ムクゲ」と呼ばれています。
朝に開いて夕に萎む「一日花」。以前長良川で、鵜舟のかがり火棒の周りに、ムクゲの枝を差し込んでいる鵜匠にお会いしました。棒がよく回転するのだそうです。
「道のべの 木槿は馬に くはれけり」   芭蕉
「それがしも 其(そ)の日暮らしぞ花木槿」  一茶
「生垣の 小杉が中の 槿の花 これのみを
    昔はいひし 朝がほの花」
      香川景樹
 久しぶりの梅雨に濡れて清らかです。





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